2013-06-29

第3回WG開催、B案に決定(6月27日)

 6月27日に第3回WGが開催されました。沿線住民の会を中心とした多数の傍聴が参加しましたが、下記の報道振りにもあるとおりB案が採択されました。資料はこちらで公表されています。この結果は次回開催される関東地方小委員会(WGの親委員会)に送られ、WGの結論として検討、承認される運びになるものと思われます。
 今回の決定事項は大変重要なので、議事概要をそのままこちらに貼り付けておきます(太字・下線はこちらで付加したものです)。


< 委員からの主な意見等>

○ ルート帯(案) のとりまとめについて座長からの提案

  • これまでのルート帯(案) の比較、現地調査では、「主要な観光地間の連携」や「概ねの費用」の観点から「B案」が優位と確認できること、地元自治体から「B案」を望む意見書が提出されていることから、ワーキンググループとしては、「B案」をルート帯(案)としてとりまとめて良いのではないか。
  • 地域団体、地元住民等からの「環境・景観への配慮を求める意見」や「住民参加の道づくりを求める意見」に配慮し、北杜市長からの「中部横断自動車道を踏まえたまちづくりを推し進めるための市民協働で推進する体制」の提案を踏まえ、次の3点の付帯意見を提案する。
  • 環境・景観に十分に配慮した設計・施工をすること
  • 地域のまちづくりと高速道路整備が調和するように、継続して地元住民の意見を聞く仕組みを構築すること
  • これらについては、経済性に配慮しつつ、積極的に対応すること

○ 座長からの提案について委員からの意見

  • 座長の提案に賛成。
  • 大型の投資なので、環境・景観に十分に配慮すべきだが、無尽蔵にコストを掛けるべきではない。経済性・効率性に配慮した適切なレベルが必要。
  • 環境については、自然環境、地域の生活環境があり、景観については、道路周辺の景観、道路そのものの景観がある。環境・景観には、これらの概念を含めるべき。
  • 将来の産業や人の動きに影響を与える地域のまちづくりのビジョンについて、地域で検討されるべき。
  • 長野県側においても、農業の振興などの観点から、中部横断自動車道に大きな期待が寄せられている。

○ 座長からの提案について了承され、ワーキンググループとして、下記の通りとりまとめることとし、関東地方小委員会に報告することとした。
 □ ルート帯(案)は「B案」が適当
 □ 付帯意見
  ・環境・景観に十分に配慮した設計・施工をすること
  ・地域のまちづくりと高速道路整備が調和するように、継続して地元住民の意見を
   聞く仕組みを構築すること
  ・これらについては、経済性に配慮しつつ、積極的に対応すること



 後世の検証のため、今回の決定に関わった者をここに記しておきます(敬称略)。
【有識者委員】
 久保田尚 埼玉大学大学院理工学研究科教授
 小濱哲 横浜商科大学貿易・観光学科教授
 二村真理子 東京女子大学現代教養学部国際社会学科准教授
【国土交通省】
 関東地方整備局 道路部長 池田豊人(2013年7月1日付けで国土交通本省道路局道路交通管理課長に異動予定)
 同 同 道路計画第一課長 平岩洋三
 同 甲府河川国道事務所長 吉岡大藏
 同 長野国道事務所長 柳谷哲
【地方自治体】
 横内正明 山梨県知事
 白倉正司 北杜市長


<報道振り>

清里迂回路 国道141号沿いに(山梨県)
  [山梨放送6月28日11:15 ]
 中部横断道・長坂~八千穂間のルートを検討する国のワーキンググループは27日夜、清里高原を迂回する2つのルートのうち、国道141号に沿ったルートが望ましいと意見集約した。
 意見集約したルートは中央道・長坂IC北側から野辺山方面に向かい、大門ダムの南を通って国道141号沿いを北上するB案。ワーキンググループは「B案は清里エリア全体を南に迂回するA案よりアクセス性がよく、建設費用も少ない」として近く開かれる小委員会に報告することを決めた。
 小委員会で正式にB案が承認されれば、国は今年度中に、既にルートが決まっている長野県側と合わせ、長坂~八千穂間約34kmの着工に必要な環境評価手続きに入る。

横断道 清里接続案が適当
  [NHK甲府支局6月28日10:30]
 建設が計画されている中部横断自動車道について、計画を評価する国の審議会は、27日夜、清里地域にアクセスしやすいルート案が適当だとする意見を取りまとめました。
 中部横断自動車道は静岡、山梨、長野を結ぶ全長132キロの高速道路で、このうち長野県佐久穂町と北杜市を結ぶ34キロの区間の建設が現在、計画されています。27日夜は国土交通省の審議会の委員で計画の評価を行う埼玉大学大学院教授の久保田尚座長ら3人がことし1月の現地視察につづいて3回目の会合を開きました。
 このなかで委員たちは、現地調査の結果や県など地元自治体の意見から、清里地域にアクセスしやすいルート案が適当だとする結論をまとめました。
 そのうえで、▼環境や景観に十分配慮した設計・工事をすることや、▼継続して住民の意見を聞くための仕組みを作るよう求める意見などを付け加えました。
 これについて横内知事は、「今回の結論を喜ばしく思う。今後は着実に事業を進めることを国に期待し、県も協力したい」とコメントしています。
 一方、ルート案の撤回を求めている住民グループの長田佳久代表は「道路そのものに反対する人に目を向けてもらえず残念だ。付け加えられた意見が実施されるかどうか、よく監視するとともに、反対住民の連帯を強めたい」と話しています。


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